Adobe Marketo Engage(マルケト)の特徴とは?主な機能や活用事例を紹介
2024/3/7
全世界5,000社以上で採用される「Adobe Marketo Engage」は、MA(マーケティングオートメーション)ツールの中でも多機能です。特に「パーソナライゼーション」「セグメンテーション」に強みがあり、ユーザーの行動やステータスに応じて、適切なアプローチを出し分けられます。「Adobe Marketo Engageでどんなことがしたいのか?」を軸に、機能や価格、事例を紹介します。
Adobe Marketo Engage(以降、Marketoと表記)は、MA(マーケティングオートメーション)ツールの中でも多機能で、特に「パーソナライゼーション」「セグメンテーション」に強みがあります。
チャネルや社内ツールを横断し、既存顧客・見込み客・Webサイト訪問者(匿名含む)などさまざまなユーザーのデータを収集・分析できるため、「もっと戦略的な施策を打ち出したい」「データを最大限に活用したい」と考える企業におすすめです。
運用するメディアやチャネルが増えるほど、ユーザーの購買体験は複雑になります。データに基づきこれを紐解き、スムーズな購買体験を再構築していく、「今ある資産」を最大限に活用するためのMAツールです。
Adobe Marketo Engageの主な機能は次の通りです。
※2023年7月時点の情報です。
【Adobe Marketo Engageの主な機能】
MA(マーケティングオートメーション)
メールマーケティング
モバイルマーケティング
ソーシャルマーケティング
デジタル広告
Webパーソナライゼーション
アカウントベースドマーケティング
マーケティングアナリティクス
プレディクティブコンテンツ
予測オーディエンス
セールスインサイト
セールスコネクト
複数のチャネルを横断したマーケティングキャンペーンを作成し、自動で運用できます。行動トラッキングを通し、パーソナライズされた方法で、見込み客へのアプローチが可能です。
各チャネルでのユーザー行動、自社CRM内のデータをもとに、顧客の状態や変化を追跡します。「顧客の変化」をトリガーに、その瞬間の気持ちやモチベーションに合ったメールを自動で送信できます。もちろん、プログラミングは不要です。
デバイスとチャネルを横断し、顧客の意見を集め、モバイルから返信できます。対話を統合することで、顧客に手間をかけさせることなく、継続性の高いコミュニケーションを実現可能です。一人ひとりの個性やチャネルの用途を踏まえたプッシュ通知・アプリ内メッセージを配信することで、適切な内容やタイミングを判定します。
検索エンジンやSNSなどのソーシャルメディアを、顧客関係の構築に活かします。ソーシャルメディアごとのマーケティング活動を分析し、コンバージョンに結びつくチャネルとアクションを判定。各プラットフォームと接続し、ソーシャル広告をパーソナライズすることも可能です。
密なコミュニケーションにより集めた、確度の高い見込み客、ロイヤルティの高い顧客を、興味や嗜好を軸にセグメンテーションします。高精度なセグメンテーションとターゲティングにより、検索連動型広告のROI(投資収益率)を向上させられるでしょう。
顧客一人ひとりにとっての「価値」を軸に、適切なディスプレイ広告を表示することで、訪問者をWebサイトに呼び戻します。離脱後の興味付けを強化することで、再訪問や再検索を促しましょう。
ブラウズ行動や参照元URLなどのデータから、匿名の訪問者に対しても適切なアプローチをかけられます。リアルタイムなデータをもとに、コンテンツやメッセージ、CTA(行動喚起)をパーソナライズし、コンバージョン増加を狙います。
Webサイトの訪問者のうち、98%は匿名といわれています。大部分を占める匿名訪問者は、成果を求めるうえで無視できません。
複数のチャネルを横断し、エンゲージメント(反応)率が高いのはどんなユーザーか、基準を決めてリストアップします。役職や購買ステージなども加味し、適切な担当者、適切なチャネルを見極めることで、収益チーム全体で協力できるを仕組みをつくります。
どのチャネル・キャンペーンのROI(投資収益率)が高いか分析し、効果の出やすい活動を特定します。「今、集中すべき活動」を見極め、リソースを注ぎ込める環境をつくりましょう。
ドラッグ&ドロップで直感的に扱える画面から、見やすくわかりやすいレポート・ダッシュボードを作成できます。レポートやデータを、カスタマージャーニーの各ステージを強化するために活用しましょう。
マーケティングにおいて、自社の資産であるコンテンツをクロール(どこにどんな情報があるか、AI用のインデックスを自動でつくること)し、ニーズやウォンツごとに、レコメンドすべきものをピックアップします。
Webサイトへの訪問者はリアルタイムでパーソナライズされるため、一人ひとりに適切なタイミングで、反応を得られそうなコンテンツを表示します。
コンバージョン数の最大化を目的に、AIによる顧客セグメンテーションを行います。顧客について理解すること、一人ひとりをリアルタイムでパーソナライズすることで、常に適切な顧客体験を提供できます。
適切な顧客体験をつくるには、「コミュニケーションをしないこと」も大切です。例えばメール配信の停止を予測し、コミュニケーション頻度を抑えることもできます。
Marketoに蓄積されたデータは、Webマーケティングだけでなく、営業担当者のサポートにも活用されます。営業担当者は、メール開封やWebサイトの閲覧などから分析された「顧客インサイト(本人も気づいていない購買の動機)」を、モバイルデバイスからチェックできます。商談の直前まで、「次に会う顧客」の心に響く提案、アプローチを模索できるでしょう。
インサイドセールスとフィールドセールス、異なるチーム間の連携を強化し、見込み客の獲得を強化します。CRMやメーラーを連携し、見込み客一人ひとりにとって最適なコミュニケーションのタイミング、コンテンツを分析できます。あらゆるチームからのデータを統合し、各チーム、メンバー一人ひとりの生産性を向上させましょう。
Marketoには次の3つのパッケージがあります。マーケティング施策の規模、求める機能の範囲を調整し、費用対効果の高いプランを選べます。なお、価格はデータベースサイズにより変動するため、気になる方は問い合わせをしてみましょう。
※2023年7月時点の情報です。
【Select】
内容:基本的なMA機能と施策の効果測定
ユーザー数:25ユーザー
【Prime】
内容:Selctの全機能、リード管理、アカウントベースドマーケティング、カスタマージャーニー分析、AIによるパーソナライゼーション
ユーザー数:25
【Ultimate】
内容:Primeの全機能、メールの配信到達率強化、サンドボックス、オートメーション機能、アトリビューション機能
ユーザー数:25
Marketoは全世界、5,000社以上が採用する、世界有数のMAツールです。導入実績も業種・課題ごとにさまざまなものが公開されているため、自社にとって参考になるが見つかるでしょう。
日本国内での導入実績も豊富で、次のような、各業界の有名企業が採用しています。
【日本国内の導入実績一例】
freee
USEN
エン・ジャパン
リクルート
SONY
RIZAP
カオナビ など
業界・課題別の導入実績一覧は、下記リンクから検索できます。企業ごとの導入検討時、導入後の活用エピソードも豊富なので、気になるものをチェックしてみましょう。
導入実績 │ Marketo
Adobe Marketo Engageを活用するのには、実際にどのようなメリットがあるのでしょうか。メリットとデメリットを比較して十分他のサービスとの比較検討を進めたうえで、Adobe Marketo Engageを導入するか最終判断をくだしましょう。
Adobe Marketo Engageを導入することのメリットは、主に以下の5つです。
機能数が豊富
連携できる外部ソリューションが豊富
カスタマイズ性が高い
ユーザーコミュニティーが活発
コンサルティングサービスによる支援が受けられる
それぞれのメリットについて、詳しく解説していきます。
Adobe Marketo Engageを導入する1つ目のメリットは、「機能数が豊富」な点です。
Adobe Marketo Engageでは、10のアプリケーションが利用可能です。そのため、Adobe Marketo Engageにはどの企業もMAツールとして十分な機能を活用できるのメリットがあります。利用可能のアプリケーションをすべて上手く活用できればマーケティング活動はもちろん、営業やインサイドセールスなどの他の業務も効率化され、成果の最大化を達成しやすくなる期待ができるでしょう。
Adobe Marketo Engageを導入する2つ目のメリットは、「連携できる外部ソリューションが豊富」な点です。
Adobe Marketo EngageはCRM、SFA、CMS、チャットツール、広告管理ツールなど、関連性の高い数多くの外部ツールとの連携が可能です。連携できる外部ツールをすでに導入していたとしても連携ができる可能性が高く、併用して活用できるメリットがあります。
Adobe Marketo Engageを導入する3つ目のメリットは、「カスタマイズ性が高い」点です。
Adobe Marketo Engageは、カスタマイズ性が他のMAツールと比較して高いと言えます。自社のニーズに開発次第で合わせられるため、自社にとって使い勝手の良いMAツールに仕上げられます。
Adobe Marketo Engageを導入する4つ目のメリットは、「ユーザーコミュニティーが活発」点です。
Adobe Marketo Engageには、「ユーザ会」「オンラインコミュニティ」「ユーザ分科会(ワーキンググループ)」の3つのユーザーコミュニティが用意されています。
・ユーザ会:事例共有や懇親会を目的とし、東京と大阪で年に2回開催される
・オンラインコミュニティ:意見交換のためにオンライン上で開催される
・ユーザ分科会:情報交換のために、業種別や共通の課題を持ったユーザ同士でオフラインで開催される
このようなユーザーコミュニティーに参加することで、よりAdobe Marketo Engageを活用するためのヒントが得られます。
Adobe Marketo Engageを導入する5つ目のメリットは、「コンサルティングサービスによる支援が受けられる」点です。
Adobe Marketo Engageはサービスの初期導入の支援や、Adobe Marketo Engageを活用したマーケティング戦略の立案支援などのコンサルティングサービスも行っています。Adobe Marketo Engageを活用して、自社の目指す成果を効率的に達成するための支援をしてもらえます。
Adobe Marketo Engageの導入に限らず、システムやサービスを導入する際にはメリットとデメリットの比較検討が必要になります。メリットと合わせて、Adobe Marketo Engageのデメリットも解説します。主なデメリットは、以下の2つです。
複雑で使いづらさを感じつ場合がある
英語表記のみの部分があり扱いづらい
それぞれのデメリットについても、詳しく解説していきます。
Adobe Marketo Engageを使用するうえでの1つ目のデメリットは、「複雑で使いづらさを感じつ場合がある」点です。
もちろん機能が豊富なことはメリットではありつつ、多機能である分システムは複雑になってしまうため、「扱いにくい」という意見も増える可能性があります。さらに、Adobe Marketo Engageを導入する目的や何をしたいのかの目標が不明瞭なままだと、費用対効果と合わないと感じてしまうようになるかもしれません。
Adobe Marketo Engageを使用するうえでの2つ目のデメリットは、「英語表記のみの部分があり扱いづらい」点です。
サービスのほとんどが和訳されているとはいえ、Adobe Marketo Engageは元は海外製のMAツールです。そのため、和訳しているとは言え分かりにくいと感じてしまう箇所もあるでしょう。
データに基づくパーソナライゼーションが強みの「Adobe Marketo Engage」がおすすめなのは、次のような企業です。
【こんなことがしたい企業は、Marketoを要チェック!】
既存、見込み、匿名など、あらゆるステータスのユーザーのデータを集め、「資産」として活用したい
インサイドセールスとフィールドセールスのような、「チーム間の連携・情報共有」を強化したい
オウンドメディアやECサイトなど、自社のプラットフォームやコンテンツの「収益性」を高めたい
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